業務用エアコンで空間が冷えない原因と対処法 │ 修理を待たずに現場を涼しくする方法
業務用エアコンをつけているのに、現場がなかなか涼しくならない──。 夏場のそのような状況は、エアコンのフィルター汚れや設定ミスだけが原因とは限りません。なかには「自己解決できない原因」が潜んでいることも多く、いざ専門業者を手配しても、改善までに数週間かかるケースも珍しくないのが実情です。 そこで本記事では、業務用エアコンで空間が冷えない原因をはじめ、エアコンとスポットクーラーの違いや現場別の解決策などを解説します。 暑さに耐えながら修理が終わるまで待つことなく、いち早く現場を涼しくするための選択肢も紹介します。
業務用エアコンの種類と床置形が現場で選ばれる理由
業務用エアコンにはさまざまなタイプがあり、特徴や設置条件などが異なります。ここではそれぞれの違いと、床置形エアコンが倉庫や仮設事務所などで選ばれる理由について解説します。
壁掛形・天井吊形・床置形の違い
壁掛形エアコン
家庭用エアコンのように壁面に設置するタイプのエアコンで、床のスペースを占有しないという特徴があります。
比較的、設置しやすいですが、壁面の強度確認と配管・配線工事が必要です。撤去する際は、取り外しや壁の穴埋め工事とそれに伴うコストが発生するため、短期間での利用はコストパフォーマンスが低くなる場合があります。
壁掛形エアコンは、小規模なオフィスや店舗、会議室といったコンパクトな空間に適しています。
天井吊形エアコン
エアコン本体を天井に吊り下げて設置するタイプです。天井裏へエアコン本体を埋め込む必要がないため、既存物件へ後付けしやすいのがメリットです。
設置する際は、高所作業が伴うため、足場を組み立てる必要があります。撤去するときも同様に、大掛かりな解体作業が発生するため、短期間で設置と撤去を行うと、多額の費用がかかる可能性があります。
天井吊形エアコンは、強力な風が遠くまで届くため、広い空間や、天井の高い空間におすすめです。
床置形エアコン
床に直接設置するタイプで、高い場所に上がらなくてもフィルターの清掃を行えるため、日常的に手入れができ、保守性が高いのが特徴です。
設置も簡単で、一般的な強度の床であれば補強工事なしで置くことができ、配管工事も壁に穴を1箇所開ける程度のシンプルな工事で完了します。撤去もしやすいため、短期間のみ稼働する仮設事務所などに導入すると、コストメリットを見込めます。
床置形エアコンは、人がいる低い位置へ直接冷風を送るため、飲食店や休憩室をはじめ、空間が冷えるまで時間がかかる天井が高い倉庫や工場にも最適です。
床置形エアコンが現場で使われる3つの背景
1.工事が比較的簡単
天井が高い倉庫では、酷暑日となると既存のエアコンでは冷房機能が効かなくなることがあります。設備を交換・追加しようにも、大掛かりな足場組みや配管工事が必要になります。
しかし、床置形エアコンであれば、設置工事は最小限で済むため、現場の稼働を止めることなくスムーズに導入できます。また、作業員のいるスペースなど、必要な場所だけをピンポイントで冷やせる点も、倉庫にて床置形エアコンが導入される理由です。
2.撤去・移設が容易
建設工事現場の仮設事務所は、工期が終了すると解体されるのが前提です。壁掛形や天井吊形は、事務所解体時にエアコンの撤去に伴う大掛かりな工事が必要になります。
床置形エアコンであれば設置はもちろん、撤去時もシンプルな工事で完了します。ほかにも、工期の進捗によって人員が増減した場合でも、デスクのレイアウトに合わせて再設置が容易です。
3.短期レンタルに対応しやすい
数日間から数週間だけ開催される真夏のイベントにて、来場者やスタッフの熱中症対策としてエアコンの設置は必須です。
しかし、期間限定のイベントのためにエアコンを購入するにはコストが見合わず、またイベント終了後にエアコンの保管場所を確保する必要があります。
そこで主流となっているのが床置形エアコンの短期レンタルです。設置が簡単で、必要な期間・台数だけを無駄なく調達できる点が大きなメリットです。
業務用エアコンが冷えない原因
ここでは業務用エアコンが冷えなくなったときの自己対処法をはじめ、業者への修理依頼が必要なケースなどについて解説します。
まず確認:自分で対処できる原因チェックリスト
冷房機能の低下を感じた際は、業者へ依頼する前に、以下のチェックリストに沿って自分で解決できるか確認しましょう。
□ 温度設定・運転モードを確認した
設定温度が高すぎないかを確認します。運転モードが「送風」や「除湿」になっている場合は「冷房」へ切り替えましょう。ただし、冷房に設定していても風量が弱いと室内が冷えるまでに時間がかかります。
□ フィルターにホコリが詰まっていないか確認した
フィルターがホコリで目詰まりしていると冷却機能を低下させます。パネルを開けて、ハンディタイプの掃除機やブラシなどで優しくホコリを除去しましょう。
□ 室外機に直射日光が当たっていないか確認した
室外機に直射日光が当たると排熱効率を低下させます。熱がこもらない「すだれ」や「室外機カバー」などの日除けを設置し、室外機周辺の温度が上昇しないようにしましょう。
□ 室外機と障害物が近すぎないか確認した
室外機が障害物と近すぎると、排熱した熱風が再び給気口から吸い込まれる「ショートサーキット現象」が起こります。故障の原因にもなるので、室外機の周辺は30㎝以上のスペースを確保しましょう。
自己解決できない3つの原因
設定の見直しやフィルター清掃などを行っても改善しないときは、主に以下の機器トラブルや設置環境が原因である可能性があります。その場合、専門業者による対応が必要になるため、改善までに数日~数週間かかります。
1.冷媒ガス漏れ・熱交換器の故障
冷気を生み出すための「冷媒ガス」が配管から漏れている、もしくは冷気を作る「熱交換器」といった内部の基幹部品が故障しているケースです。
冷媒ガスは有資格者でなければ取り扱うことができません。また、専用部品が故障しているときはメーカーから取り寄せることが多いため、復旧までに数日から数週間を要するケースが一般的です。
2.エアコンの能力不足
現場の熱負荷に対してエアコンの冷却能力が根本的に足りていないケースです。
「エアコンの馬力に対して高天井で空間が広すぎる」「搬入口や窓などの開口部が多く外気が入りやすい」「室内で稼働する人員や熱源となる機材が増えた」といった環境下では、エアコンをフル稼働させても冷却効果が追いつきません。この場合、エアコンの増設もしくは馬力の大きい機器へ入れ替えなければならず、新しい機器の選定・調達・工事などが必要になります。
3.エアコンの老朽化
導入から10年以上が経過し、機器全体が老朽化しているケースです。
仮に基幹部品の故障が原因だったとしても、部品を手配できない可能性が高いです。なぜなら、メーカーにて部品を保有している期間は、製造終了から原則10年だからです。運よく部品を交換できても、別の箇所が故障するリスクが高く、根本的な解決には至りません。それどころか古いエアコンを使い続けると、火事などの事故を引き起こす危険性もあります。
酷暑日に「冷えない」が悪化するしくみ
エアコンは、室内機と室外機の間で循環させている「冷媒ガス」に、室内の空気に含まれている「熱」を吸収させ、室外へ運ぶことで空間を冷やします。
熱には、温度が高いところから低いところへ移動する性質があります。この性質により室外機が取り込んだ熱は自然と外へ出ていきますが、酷暑日により外気温が室外機よりも高温になるとスムーズに熱を放出できなくなります。これによりエアコンが故障していなくても本来の冷却能力を発揮できなくなります。
さらに、熱を放出できず膨張した冷媒ガスが配管を破損させないよう安全装置が作動し、運転を停止することもあります。
厳しい暑さの中、冷房が効いていない室内での作業は、業務効率を落とすのみならず、作業員の熱中症リスクを高めます。特に熱源の多い現場や閉鎖的な空間では、室温が外気温以上に上昇することもあり、労働安全上、重大な懸念材料になります。
もしも、「毎夏、暑さのピーク時になるとエアコンが冷えなくなる」という状況が繰り返されているのであれば、導入機器の見直しを含め、抜本的な解決策を検討する必要があります。
早急に対処したい場合は「レンタル」がおすすめ
前述のとおり、業務用エアコンの故障や能力不足などが原因で空間が冷えない場合、修理や買い替えを行っても、環境が改善するまでに数日から数週間、場合によっては1か月以上かかることがあります。
そこで、おすすめなのが「レンタル」です。
「修理が終わるまでのつなぎに」
「本格的な設備の入れ替えが完了するまでの1シーズンだけ」
レンタルは1日単位の利用が可能なので、このようなシーンでも柔軟に対応できるのが強みです。そして、修理や入れ替えが完了し、レンタルしたエアコンが不要になれば返却するだけでいいので、保管場所や処分に悩むこともありません。
そのような代替機として最適なのが、大掛かりな設置工事が不要な「床置形エアコン」と「スポットクーラー」です。
これらの機器を現場の状況に合わせて活用することで、快適な空間を維持することができます。
スポットクーラーで補っても限界がある理由
既存エアコンの修理期間中や、一時的な酷暑対策として「スポットクーラー」を導入するケースが少なくありません。しかし、業務用エアコンのように「室内全体の空調」を行おうとすると限界が生じます。ここではスポットクーラーの特性について解説します。
スポットクーラーの特性を正しく理解しよう
1.簡易的な構造になっている
エアコンは室内機と室外機に分かれているのに対し、スポットクーラーはこれらが一体化しているため、設置が簡単です。しかし、冷たい風を出す一方で、機器の背面からは吸い込んだ熱を放出するため、排熱ダクトを室外に設けない限り、室内の総熱量は変わりません。排気が不十分である場合、熱が室内に滞留し、結果として空間全体の温度を下げることが難しくなります。
2.「一点集中」を冷却する
スポットクーラーは、吹出口から出る冷風を作業者に直接当てる「局所冷房」に適しています。しかし、広いオフィスや店舗において、空間全体の室温を下げる目的で使用する場合、台数を増やしても温度ムラが生じやすく、空調としての役割を完全にカバーするには限界があります。
3.移動がしやすい
スポットクーラーにはキャスターが付いているため、冷やしたい場所へ自由に移動できる点が大きなメリットです。ただし、移動のたびに排熱ダクトを新たに設置しなければなりません。
スポットクーラーと床置形エアコンの比較
そこでおすすめなのが「床置形エアコン」です。床置形エアコンは、空間全体を冷却できるパワー(馬力)を備えながらも、スポットクーラーのように設置・移設がしやすく、なおかつ短期レンタルにも対応可能なので、修理期間中の代替機、酷暑期間中のサブ機に最適です。
現場・用途別:床置形エアコンが特に有効なケース 一覧
仮設事務所やイベント会場など、床置形エアコンが適しているケースを紹介します。導入する際の注意点もまとめましたので、ぜひご参考ください。
こんな現場は床置形エアコンが有効
現場の状況・課題 | 床置形が適している理由 | 導入の際の注意点 | |
|---|---|---|---|
建設現場の 仮設事務所 | ・利用期間が限定的 ・工事完了後、解体する | 床に置くため、設置時・解体時ともに大掛かりな工事が不要で、それに伴うコストを削減できる。 | 事務所の広さや気密性に応じたパワー(馬力)を選択する。 |
倉庫・工場 | ・天井が高く、空間全体を冷やすと電気代がかかる ・既存のエアコンでは十分に冷却できない | 作業員がいる空間に向けて冷風を送れるため、電気代を抑えつつ、空間を効率的に冷やせる。 | 粉塵や油煙が多い環境の場合は、防塵・防油フィルター搭載機を選ぶ。 |
イベント会場 テント | ・数日~数週間の短期利用 ・壁や天井がなく、エアコンの設置が物理的に不可能 | シンプルな配管工事のみで使用可能。搬入したその日のうちに冷房環境を構築できる。 | 動力として発電機を利用する際は、エアコンの仕様書に明記している「推奨発電機容量」に従う。また、海辺では「耐塩害仕様」を選ぶ。 |
体育館 | ・空間が広すぎる ・メインのエアコンだけでは冷えきらない | 人が活動するエリアへ直接冷風を送れるため、短時間で空間を冷やせる。災害時に避難所として機能する際も有効。 | ボールの衝突などによる転倒防止対策として、ストッパーや固定具で固定する。 |
現場休憩所 | ・酷暑日の熱中症対策として急きょ必要になった ・人のいる場所をダイレクトに冷やしたい | 短期レンタルで手配できるため、酷暑日が予想される期間のみ導入できる。 | 床面のスペースを占有するため、動線を避けて設置する。また、エアコンと人との距離が近すぎると、体調を崩す原因になるため、風向きを調整する。 |
既存エアコンが故障した | ・部品調達や修理までに日数がかかる ・復旧まで代替機を入れたい | 既存エアコンを移動することなく設置できるため、修理しながら使用が可能。 | 現場の電源規格を確認する。床置形のコンセントが届きやすい位置には単相100V/200V(家電・照明用電源)である場合があるので注意が必要。 |
補助空調には「スポットクーラー」が最適
スポットクーラーは、「一点集中を冷却」し、人がいる場所だけを効率よく冷やすという点では非常に優れた機器です。また、自由に移動でき、家庭用電源(単相100V)がとれる場所であれば設置できる汎用性の高さも特徴です。
スポットクーラーの特性と正しい使い方を理解し、必要な場所に機動的に導入する補助空調として活用することで、厳しい暑さを乗り越えられることでしょう。
床置形エアコンをレンタルするための手配の流れと価格の目安
実際に床置形エアコンをレンタルした際の具体的なフローと価格について解説します。エイトレントでは、お問い合わせからエアコン設置までおおよそ5営業日で完了します。設置においてはシンプルな工事で済むため、搬入当日から使用できる点も床置形エアコンの魅力です。
価格においても、購入と比較して、圧倒的に初期費用を抑えられる点が大きなメリットとなっています。
手配の流れは「3ステップ」
Step1.相談・現場確認
当ホームページよりご連絡ください。ご依頼内容と現場確認をもとに、お見積りやプランをご提案します。設置レイアウトなどのご相談も可能です。【所要日数:3~7日程度】
Step2.機種選定・日程調整
ご提案した内容に問題がなければ、お申し込みの上、納品に向けて当社でエアコンの手配を進めます。併せて設置工事の日程調整を行います。【所要日数:3~7日程度】
Step3.設置・運用開始
経験豊富なスタッフが、安全かつスピーディーにエアコンを設置します。エアコンの使い方についてもスタッフから説明するのでご安心ください。【所要時間:2~5時間程度】
※所要日数や時間は目安です。状況によって変わる場合があります。
「短期レンタル」と「購入・工事」での費用の比較
レンタルは、初期費用を圧倒的に抑えることができ、特に既存エアコンが故障した際、一時的に代替機を導入するときの手段としても非常に便利です。
また、既存エアコンが復旧し、代替機が不要になった場合、レンタルなら途中解約が可能です。レンタル会社へ返却するだけでよく、保管場所や廃棄費用を用意する必要もありません。
さらに、レンタル費用は資産計上が原則不要であるため、経理上の事務負担がかからない点も大きなメリットと言えます。
短期レンタル(15日以内) | 短期レンタル(6か月) | 購入 |
|---|---|---|
17,600円 | 66,700円 | 150,000~450,000円 |
※ 短期レンタルは、品番103251000901(3馬力)の価格。配送料・工事費・消費税は含まれていません。
手配の流れは3ステップ。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q1.修理中の代替機として床置形エアコンは使えますか?
可能です。既存エアコンの修理部品の調達などに数週間を要する場合、一時的な代替機として床置形エアコンをレンタルするのが有効です。壁掛形や天井吊形のような大掛かりな工事が不要であるため、修理完了後もスムーズに撤去でき、業務への影響を最小限に抑えられます。
Q2.床置形エアコンの設置に工事は必要ですか?どのくらい時間がかかりますか?
床置形エアコンを設置する際は、壁に1箇所、排熱ダクト用の穴を開ける簡易な工事で完了します。エアコンの設置工事にかかる時間は、2~5時間程度です。ただし、三相200Vの動力電源を引き込む必要がある場合は、別途電気工事が発生します。設置台数や工事内容によって施工時間は異なりますので、担当者にお尋ねください。
Q3.既存エアコンが急に冷えなくなりました。床置形エアコンはどのくらいで手配できますか?
配送エリアや在庫状況などにより異なりますが、おおよそ5営業日でお届けすることが可能です。ただし、夏季はエアコンのご依頼がたいへん集中します。御社でお使いのエアコンに不具合を確認次第、早急にお問い合わせいただくことをおすすめします。
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